特殊車両通行許可の申請で覚悟しておかなければいけないことがあります。それは、申請すれば許可がすぐに下りるというわけではないということです。これは他の許可申請にも言えることですが、この許可の場合は特別です。

どういうことかというと、書類審査が終わってOKが出ても、都道府県や市町村などの道路管理者との個別協議がある場合、協議してその道路管理者からOKが出なければいけません。

この個別協議が必要なのは、市町村道など国土交通省が作成している道路情報便覧に収録されていない道路が経路に含まれている場合などです。

実はこの協議にかなり時間がかかります。道路管理者である自治体からすぐ回答が得られればいいのですが、自治体によっては回答が遅かったりします。回答までに1か月かかったなんてことはよくあることです。

回答を得なければならない自治体が多ければ多いほど、許可が下りるまでに時間がかかるというわけです。

また許可が下りるのに時間がかかる原因のひとつが、昨年から行われている窓口の集約化です。鳥取の場合、これまでは国土交通省鳥取国道事務所が窓口になっていましたが、鳥取県の申請は島根県の松江国道事務所が窓口となりました。

窓口が少なくなるとその分、ひとつの窓口で処理する申請件数が膨れ上がります。そのため、窓口が大変混雑して、たとえオンラインで申請しても、なかなか書類審査さえしてもらえないという状態になっているようです。

以上は一例ですが、たとえオンライン申請で便利になったとはいっても、最終的には人がチェックすることになりますので、個別協議がある場合などは、心しておくべきでしょう。